2名でお待ちの〇〇様


日曜日、次女とおひるに入ったお店は、いつも混んでいて、入り口のところでなまえと人数を言ってベンチに座って待つ。あら、わたしたちのすぐ前のお客様が、うちと同じ苗字、しかも2名さま。めずらしくはないけど、そんなにいない、全国で200番台の苗字。受付の方がちょっと困って、申し訳ありません下のお名前もいただけますか? こんなところで、フルネームで呼ばれるのはいやだな。って、全然違う名前を言って、そう、たとえば、ホントは鈴木なんだけど、佐藤でいいです。っていう感じで。受付のお姉さん笑いながら、ハイ、佐藤様2名でございますね。
こういうとき、ちょっと生真面目なところがある次女はすごく困った顔をしている。待っているとき、わたしたちの前のうちと同じ苗字の人たちが呼ばれるのを聞いて、なんかどきどきした〜、ってちょっと笑ったけど、わたしたちの順番が来て、ホントは違う名前だって知ってるけど違う名前で呼んでくれたお姉さんと、ホントは違う名前で呼ばれたけど、ハイ!って元気に返事をしたわたしは笑っていたけど、やっぱりちょっと困った顔の次女。「ヨン」です、って言ったらよかったかい? って言ったらますますイヤがっている。
週刊誌かなにかで、食事に行ったらなまえを訊かれてだんな様が「ヨン」です、って応えていて、4名でもないしなに言ってるのかなと思ったら、順番が来て、「2名でお待ちのヨン様」と呼ばれて、この方は「冬ソナ」が大好きで、すこし恥ずかしかったけどとてもうれしかった、という話を読んだことがあって、その話をこどもたちにしたことがあったのだった。
家に帰ってから長女にこの話をしたら、わたしと一緒のときは絶対「ヨンです」って言おう! って目をキランとさせていた。